１９０３年にビルバオ出身の大学生たちにより、アスレチック・ビルバオの姉妹チームとして設立された。創立当時は「アスレチック・マドリー」と英語の名称が使われ、現在のチームカラーもビルバオがベースになっている。１９０７年にビルバオから独立して独自の路線を歩み始め、１９４９年に現在のアトレチコ・マドリーになった。リーグ発足当初からタイトル争いに加わり、リーグ優勝回数９回はレアル・マドリー、バルセロナに次ぐ成績。欧州カップ戦でも７３−７４年シーズンにチャンピオンズカップ決勝進出を果たした。
スタジアム　ビセンテ・カルデロン(54,851人収容)

１８９８年に創設された歴史のあるクラブ。チーム名が英語読みのアスレチックなのは、イギリスの影響を強く受けているため。２８年にリーグが誕生すると、６シーズンで３度優勝し、強豪クラブとして優勝争いに絡んできた。８２−８３シーズン、８３−８４シーズンにリーグ戦で連覇を達成。８３−８４シーズンはリーグ戦、国王杯で２冠を達成したが、以降タイトルを獲得していない。チームは伝統的にバスク人のみで構成される。近年は下部組織出身の若手が大活躍、ファンに期待を抱かせている。
スタジアム　サン・マメス(40,000人収容)

１９０７年、ＦＣセビリアから労働社会級の人々が新たにチームを設立した。チームの名称であるベティスは古代アンダルシア地方の地方名「ベティカ」の名前から付けられた。３４−３５シーズンにレアル・マドリーとの死闘の末にリーグ戦初優勝。その後もスペインリーグ随一の熱狂的なサポーターの声援に後押しされ奮闘してきた。だが、ここ５０年間で獲得したタイトルは７６−７７シーズンの国王杯だけ。１部昇格後の９４−９５シーズンは３位に入り、ファンをも驚かせた。愛称はベルディ・ブランコ（緑と白）。
スタジアム　M・ルイス・デ・ロペラ(52,500人収容)

１９２３年、ビーゴのふたつのチームが合併し、創設された。４７−４８シーズンはリーグ戦で４位、国王杯で準優勝する充実したシーズンを送ったものの、それ以降は低迷。９０年代後半は財政難に苦しみ、３部落ちの危機に瀕した。だが、青年実業家のホレシオ・ゴメス・アラウホが会長に就任し、土壇場でチームを救った。９８年に監督に就任したビクトル・フェルナンデスが攻撃サッカーを植え付け、チームはＵＥＦＡカップで準々決勝に進出するなど躍進。昨シーズンはチャンピオンズリーグへの出場権を獲得した。
スタジアム　パライードス(31,800人収容)

１９２１年に創立されたＣ.Ｄ.マラガが９２年に消滅、その２年後の９４年に発足した。今期のリーグ戦を戦う２０チームの中でもっとも新しいクラブ。９７−９８シーズンに２部Ｂから２部へ昇格、９８−９９シーズンには念願の１部昇格を果たした。２シーズン連続の昇格による１部参入は史上初の快挙だった。１部昇格後は、デリー・バルデスとダリオ・シルバのツー・トップの活躍などで上位争いにも絡み、昨シーズンはＵＥＦＡカップに初出場してベスト８に進出した。チームの愛称はロス・ボケロネス（アンチョビの意味）。  
スタジアム　ラ・ロサレダ(25,000人収容)

１９１６年創立。マジョルカ島に本拠を構え、ユーラシア大陸以外のチームとしては、現在唯一リーガ１部に参戦している。９０年代までは１部と２部を行き来していたが、エクトル・クーペルを監督に迎えた９７−９８シーズン以降は上位に顔をだしている。９８年にクラブ初のタイトルとなるスーペルコパを獲得。リーグで３位の好成績を残した９８−９９シーズン後は、ＩＦＦＨＳ（国際サッカー歴史統計連盟）の世界クラブランキングで８位に。昨シーズンは創設以来初めて国王杯に優勝し、今期のＵＥＦＡ杯の出場権を獲得した。  
スタジアム　ソン・モイセ(23,142人収容)

創立は１９２０年１１月。初めての試合は１９２２年５月にアレナス・デ・グエーチョと行い、２−０で勝利した。２８−２９シーズンから３部リーグに参加。初めてトップリーグで戦ったのは３５−３６シーズン。長らく１部から３部の間で昇格と降格を繰り返すエレベータークラブだったが、８０年代はすべてのシーズンを１部で過ごした。クラブ名のアトレチコ・オサスナはスペイン語で「健康スポーツクラブ」の意。名付け親はベンハミン・アンドイアン・マルティネス。主要タイトルの獲得はない。
スタジアム　エル・サダール(19,800人収容)

創立は１９１３年６月。財政的に豊かでないラシンは近年、破産の危機を迎えていたが、昨年１月に状況が一変した。ウクライナ生まれでアメリカ国籍を持ち、ホテルチェーンを経営する億万長者のディミトリー・ピーターマンが株式を買い占めて会長に就任したのだ。彼は練習に参加したり、試合の指揮をとるためにベンチ入りを試みたりした実に個性的な人物。ワンマンぶりがチーム関係者に批判を受け今シーズン開幕前の会長選挙で落選。会長職を退くことになった。新会長にはサンティアゴ・ディアスが就任した。  
スタジアム　エル・サンディネーロ(22,124人収容)

創設は１９０９年。１９１０年２月１１日にアルフォンソ３世から「レアル」の称号を与えられ、レアル・ソシエダとクラブ名を変えた。スペイン国内で初めて「レアル」と名乗ったために、"ラ・レアル"と呼ばれている。オルマエチェア監督が就任した７９−８０シーズンに実力をつけ、翌シーズンに初のリーグ優勝を達成した。クラブが大きく転換したのが１８９８年。それまではビルバオと同様にバスク人のみの純血主義をとっていたが、伝統を破ってバスク人以外のジョン・アルドリッジ（アイルランド）ら３人を獲得した。  
スタジアム　アノエタ(32,000人収容)

１９０５年に地元・セビリアの炭坑従業員が創立した。身分階級の問題により１９０７年に分裂し、セビリアとベティスが誕生した。両チームが初めて戦ったのは１９１６年になってから。３０年代には国王杯を２度制するなど、強豪としての地位を確立。４５−４６シーズンにはバルセロナを１ポイント差で振り切り、悲願のリーグ初優勝を果たした。５０年代に２度２位になったが、最近２０年間の最高位は５位。長い低迷期が続いている。９０年代には、ディアゴ・マラドーナが在籍したことでも知られるクラブ。  
スタジアム　サンチェス・ビスファン(45,500人収容)

外国人居住者と学生により１９０２年に発足。１９１９年にミレゴ・ディアスとメジナ・ペーナによって再編成された。１９２３年にヴァレンシア地方で優勝し、総統杯（現・国王杯）に出場。最初の１部昇格は１９３１年。その１０年後の１９４１年に国王杯を制し、最初のタイトルを獲得した。４１−４２、４３−４４、４６−４７と３度のリーグ優勝を果たし、最初の黄金時代を築いた。１９７０年代には、アルゼンチン代表で７８年Ｗ杯優勝の立役者のマリオ・ケンペスが在籍。７６−７７、７７−７８シーズンに２年連続で得点王に輝いた。  
スタジアム　メスタージャ(49,092人収容)

１９２８年６月２０日、カスティーリャ・レオン自治州のレアル・スポーツ・ユニオンとスポーツ・エスパニョール・クラブが合併して創設された。４７−４８シーズンに初の１部リーグ昇格を果たし、４９−５０シーズンには国王杯の決勝に進出した。昨シーズンまでの１部在籍は３６シーズン。８９−９０シーズンには、カップウィナーズカップに出場。初めてヨーロッパの国際大会に挑んだ。国内外の主要タイトルを獲得したことはない。９２年６月に株式公開し、以後、安定したチーム運営を続けている。  
スタジアム　N・ホセ・ソリージャ(26,512人収容)

クラブが誕生したのは１９２３年３月。同年１０月、初めての親善試合をレッド・イ・スター・デ・カステロンと行った。フォーメーションは２−３−５だった。ヴィジャレアルはスペイン語で「王の町」という意味。この王とは１５１２年のスペイン統一前のアラゴン王国時代の王のことで、スペイン国王から称号を授かったレアル・マドリーやレアル・ソシエダの「レアル」とは異なる。３１年から地域リーグに参加したが、３部に昇格するまで１５シーズンかかった。主要タイトルの獲得はまだない。  
スタジアム　エル・マドリガル(23,000人収容)

創立は１９０８年。初代会長はアントニオ・マンサネラ。１９０９年にレクレアティーボ・デ・アリカンテと初めての公式試合を行った。初めて１部で戦ったのは４０−４１シーズン。最高成績は４４−４５、４５−４６、８３−８４、８６−８７シーズンの１１位。３０年代には、２部で２回優勝した。５４−５５シーズンにガジャルドが２４ゴール、６６−６７シーズンにセラフィンが２０ゴールで２部の得点王を獲得した。通算の在籍期間は、１部が１６シーズン、２部が７１シーズン。  
スタジアム　ラ・コンドミーナ(16,823人収容)

創立は１９０４年。資金に恵まれないチームは苦しい経営を強いられ、７４−７５シーズンには３部まで降格した。だが、１９８８年にアウグスト・レンドイロが会長に就任すると、実力を伸ばしていく。１９９１年には１９シーズンぶりの１部昇格を果たした。９４−９５シーズンには国王杯を制覇し、クラブ史上初のタイトルを獲得。イルレタ監督が９８−９９シーズンに就任し、９９−００シーズンには念願のリーグ優勝を達成した。近年はチャンピオンズリーグで２年連続でベスト８に進出するなど、欧州カップ戦でも好成績を残している。
スタジアム　リアソール(34,611人収容)

１９００年、バルセロナ大学の学生によって設立。カタルーニャ地方を象徴するＦＣバルセロナを意識して、エスパニョールと命名された。２８−２９シーズンから１部リーグに参加。初年度は７位だった。国民的英雄のＧＫ、リカルド・サモラを擁したチームは２９年、国王杯で初優勝。同タイトルは４０年、２０００年にも獲得した。８０年代前半は中位に位置していたが、８６−８７シーズンは３位まで上昇。翌シーズンはＵＥＦＡカップ決勝にまで進んだ。しかし、１ｓｔレグの３点のリードを守り切れず、ＰＫ戦の末にレバークーゼン（ＧＥＲ）に敗れた。
スタジアム　エスタディオ・オリンピコ(56,000人収容)

１９０３年１１月１８日、スペイン北東部の街、サラゴサをホームタウンとして、「サラゴサ・フットボール」という名称で発足した。しかし、経営難などの理由により、１９３２年に、「イベリアＳＣ」と合併した。これは、ライバルチーム同士の統合だったため、国内で話題を呼んだ。同年３月１５日に「レアル・サラゴサ」という名称でクラブを設立し、現在に至る。過去にスペイン国王杯を５度、カップウィナーズカップとＵＥＦＡカップをそれぞれ１度ずつ獲得している名門クラブ。  
スタジアム　ラ・ロマレダ(34,596人収容)